2008年3月30日日曜日

有料老人施設パンフに不当表示か 札幌などの3社 公取委警告

有料老人ホームの入居者募集パンフレットなどの説明が事実と異なる不当表示(優良誤認など)に当たる恐れがあるとして、公正取引委員会は二十八日、景品表示法に基づき、札幌などの運営事業者三社に対して警告、是正を求めた。公取委によると、有料老人ホームにかかわる同法違反関係の警告は道内初で、三社は表示を修正する意向を示しているという。
 警告を受けたのは、ベストライフ(東京都新宿区)、ふとみ総合施設(石狩管内当別町)、おいらーく(札幌市東区)。三社は札幌市や石狩管内当別町、仙台市で、有料老人ホーム計七施設を運営している。
 公取委によると、ベストライフとおいらーくは二〇〇五年九月-〇七年十一月、パンフレットや重要事項説明書、インターネットの自社ホームページに、看護職員の二十四時間配置やテレビ電話、医務室兼相談室の設置など、実際には行っていないサービスを行っているように記載していた。
 また、ふとみ総合施設は〇六年十一月-〇七年十一月、同じく、運営する有料老人ホーム一室の月額利用料金や入居時協力金などについて、人数などの諸条件を明示しないで金額を表示していた。

(北海道新聞より引用)

2008年3月24日月曜日

3月の札幌 降雪少なく22センチ 気圧は南高北低 気象協会「4月の気候」

三月の札幌市内は雪が少ない。降雪を観測した日は今月一日以降、二十一日までに五日間しかなく、累計降雪量も過去三十年間で四番目に少ない二二センチと、記録的な「少雪」だ。年によっては彼岸ごろ、どっと「春の雪」が降ることもあるが、「今後の降雪の可能性は極めて低い」と日本気象協会北海道支社。どうやら、今年の冬は一カ月ほど早く去ってしまったようだ。
 同支社によると、今月降雪を観測した五日間をみると、一日の一三センチが最多で、ほかの四日間はいずれも一-四センチとちらついた程度だった。
 この少雪のおかげもあり、雪解けはどんどん進んだ。二十一日午後六時現在、札幌の積雪は平年を三二センチ下回る一六センチ。また昨年十一月からの累計降雪量も平年より一七四センチも少ない四二三センチにとどまっている。
 少雪の理由は何か。同支社の中村一樹気象情報課長(39)は「実は二月の“ドカ雪”は、例年三月に来る『春の雪』だった」と解説。季節が一カ月前倒しされ、もう四月の気候なのだという。
 中村課長によると、例年三月の雪は晩冬まで残る冬型の気圧配置によるもの。ところがこの西高東低の気圧配置は今月に入ってほとんどなく、本来四月に見られる南高北低の気圧配置に変わってしまった。
 とりわけ典型的なのは九日。市内の最高気温は十度を超えたが、天気図を見ると、北に低気圧、南に高気圧がしっかりとあった。
 早い春の到来は、地球温暖化の影響かとも思えるが、中村課長は「関連を結びつけるのは難しい」と、天気の気まぐれだとみている。
 心配なのは今後、再び冬型の気圧配置に戻ることだが、「その可能性は低い。降雪もほとんどなさそう」という。三月下旬の気温も平年より三、四度高めで推移する見込み。

(北海道新聞より引用)

2008年3月18日火曜日

知的障害者が無断外出、交通死 施設側に賠償命令 地裁小樽支部判決

重度の知的障害がある長男=当時(26)=が知的障害者入所更生施設を抜け出し車にはねられて死亡したのは、施設側に安全配慮義務違反があったとして、小樽市の両親が施設を経営する社会福祉法人小樽四ツ葉学園(同市、☆野(かせの)喜一郎理事長)などを相手取り、三千百十四万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が十七日、札幌地裁小樽支部であった。武笠(むかさ)圭志裁判長は「過去にも無断外出しており、法人の安全配慮義務違反は明らか」として、施設側の責任を認め、約四百四十五万円の支払いを命じた。
 原告代理人によると、知的障害者が施設を抜け出して遭遇した事故で、安全配慮義務違反を認めた判決は珍しい。
 判決などによると、長男は二〇〇三年五月二日夜、入所していた後志管内余市町の「余市豊浜学園」を抜け出し、三日未明、施設から約四キロ離れた国道で乗用車にはねられて死亡。両親は〇四年五月、施設側に施錠を怠るなどの安全配慮義務違反があったとして、同法人と職員二人を相手取り提訴した。
 武笠裁判長は「長男は事故前日、自室の窓を開け閉めするなど精神的に不安定で、無断外出の可能性を予見できたが、宿直職員は玄関の施錠を怠り、動静にも注意していなかった」と認定した。
 原告代理人の西村武彦弁護士は判決について、「物事の危険性を十分に理解できない重度の知的障害者の安全を守るには、抜け出さないよう施設側が見守る必要があると認められた点で画期的」と話した。
 同法人の☆野理事長は「弁護士と相談して控訴するか検討したい」としている。
 両親は〇五年六月に、事故を起こした運転手を相手取り、約二千万円の損害賠償訴訟を起こし、同支部は昨年二月、約五百六十万円の逸失利益を認めたが、すでに保険金で補てんされたとして、両親の請求を棄却した。

(北海道新聞より引用)

2008年3月11日火曜日

木の城たいせつ 自己破産を申請 負債111億円 全従業員解雇へ

事業を停止した住宅メーカー道内大手の木の城たいせつ(空知管内栗山町、山口昭社長)は十日、グループ三社とともに札幌地裁に自己破産を申請した。十一日以降に破産手続き開始の決定を受ける。帝国データバンク札幌支店によると、負債総額は四社合わせて約百十一億七千万円。
 申請したのは木の城たいせつのほか、建材製造のたいせつ構証(同)と施工を手掛ける匠一(同)、北匠(札幌)のグループ三社。四社の従業員五百六十六人は全員解雇される見通し。
 木の城たいせつは山口社長が一九六〇年に設立した匠建設が前身。すり鉢状の屋根の上で雪を溶かす「無落雪住宅」などの独創的な住宅を道内で一万九千戸建築し業界の代表格となったが、景気低迷による住宅需要の落ち込みで業績が悪化。売上高は、二〇〇〇年五月期に過去最高の二百二億円を記録したが、〇七年五月期には九十四億円にまで減少し、資金繰りに行き詰まった。破産手続き開始の決定を受けて、北海道経済産業局は取引先の連鎖倒産を防ぐため、中小企業信用保険法に基づく特例措置(セーフティーネット保証)適用に向けた手続きに入る見通し。道も売掛債権を持つ取引先への低利融資実行などを盛り込んだ対策を既に講じている。

(北海道新聞より引用)

2008年3月6日木曜日

3万9000人挑戦の日 道内公立高の入試始まる

道内公立高の二〇〇八年度一般入試が五日午前、全日制と定時制の計二百五十四校で一斉に始まった。道南の一部で雪が降ったものの全道的に穏やかな天候の中、約三万九千人の受験生が志望校合格を目指して学力試験や面接に臨んだ。
 道教委によると各学力試験会場では大きなトラブルはなく、受験生は午前九時二十分から最初の試験科目である国語に取り組んだ。試験は数学、社会、理科、英語の順に続き、午後三時半に終了する。
 学力試験を実施したのは、全日制二百四十四校と四月に開校する定時制の札幌大通。出願者は、全日制が三万八千四百三十一人で、推薦入学などの合格者を除いた実募集人員三万四千九百五十人に対する倍率は、前年比〇・〇一ポイント増の一・一〇倍。
 定時制の出願者は千三百六十人で、倍率は前年を〇・〇七ポイント上回る〇・五六倍。全日制と定時制を合わせた倍率は、前年比〇・〇一ポイント増の一・〇六倍だった。
 六日も百九十三校が面接試験などを行う。合格発表は十七日午前十時。

(北海道新聞より引用)