芦別市の第三セクター「星の降る里芦別」(芦別、末野篤国代表)は札幌地裁に自己破産を申請し、二日までに手続き開始決定を受けた。帝国データバンク札幌支店によると、負債総額は七十五億円。旧産炭地域振興の「モデル事業」は、芦別市に巨額の負債返済という重い負担だけを残して清算される。
同社は、産炭地域の経済活性化を目指して一九八八年三月に設立。総工費五十二億円を投じ、九○年七月にテーマパーク「カナディアンワールド」を開業した。
年間入場者数を四十万人とした当初計画に対して、実際は九一年度の二十七万人をピークに低迷が続き、九七年十月に閉園。その後は入場無料のカナディアンワールド公園として存続したが、維持費で年間一億円程度が持ち出しとなり、閉園時点からの十年間で債務は約十三億円膨らんだ。
同社は建設資金の大半を金融機関からの借り入れに依存。負債額のうち、三十二億四千万円については今年六月に札幌地裁で調停が成立した。それによると同社に代わり、損失補償契約を結んでいる芦別市が年利0・5%で十九年かけて分割返済する。また三セクが所有していた公園が市に売却されており、どう管理、運営していくかなども今後の課題となる。
(北海道新聞より引用)
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